ダブルクロスのパワーバランス其のニ−侵蝕率130を目指すわけと3倍振りについて−

ダブルクロス2ndのルールブックP55にはこうある。

"敵"は私利私欲のために、そして身勝手な理想のために、キミの日常を破壊しにくるのだ。
 キミは戦わなければならない。
 大事な日常を守るために。
 大事な人を守り抜くために。
 ・・・だが、言っておこう。キミは完璧な正義の味方ではない。特異な力を操る以外、普通の人間と何ら変わることはないのだから。

ダブルクロスを"日常"を破壊する敵から自分の居場所を守るゲームであるなら、ベストを尽くすとは自分のロイスを守りきることだと考えます。その観点から考えると侵蝕率は、


135 ベストを尽くした時だけ、7D10で安心して成功できる。
最善を尽くし、それが実を結んだときぐらい、1倍振りで成功したいでしょう。


130 ちょっと甘くして、6D10で帰還
シナリオロイスが"敵"かもしれない。
どうしても振り切らないと(昇華しないと)先へ進めない過去(タイタス)を持っていたり、
昇華することに意義があるロイスを持っていたり、
Dロイスを持っていたり、
そういったキャラもそれ以外の日常を守りきったのであれば1倍振りで帰ってくる資格はあると思います。


命守がネタで言っているものに、「ロイス:お金様 P執着」がある。ロイスであるうちは金持ちに媚びへつらうどうしょもない奴でしょう。それが物語りの中で昇華するとどうでしょうか。本当に大切な何かを見つけ、大量の金を足蹴にし、何かを語ってくれるはず。
そういったキャラも評価してあげたい(もちろん他のロイスを守りきれば)。


125 ロイスを一つ失いました
ここまで下げたくない、そんな気持ちはないわけじゃない。ただ、Dロイス戦闘用人格の最大値なので判断は難しいところ。


侵蝕率130という値はロイスを守りきれば1倍振りで帰ってこれる値だと思っています。
この130をターゲットにしたバランスで3倍振りが必要なときとは、
1.無理にエフェクトを使い、異常なほど侵蝕率が上がっている
  ロイスを守った前提で話すなら、侵蝕率170以上。普通にやっていれば130前後のところ、ここまで上がってのはなぜか。普通に考えれば力の使いすぎ。侵蝕率4D10のエフェクト一回じゃとどかない値。「やるべきこと」はちゃんとやった、ただ、リソースの分配を誤ったその結果が高い侵蝕率である。
2.大量のロイスを失ってしまった
  残りのロイスが2本、侵蝕率130。最善を尽くした場合に比べロイスを4本も余計に失っている。自分の日常を守れなかったことは明らか。「やるべきこと」ができていない結果ですね。


ストーリー的に彼らの結末はどんなものだろうか?
TRPGに勝ち負けはない」などといわれているが、あえて言わせてもらうと、彼らは敗者である。
過剰に力を使い力におぼれたものが、守るべき日常を守れなかったものが、
日常を守りきったものである「勝者」と同じ扱いでいいのだろうか?


自律判定3倍振りとは「勝者」と同じ扱いにしてくれと「敗者」が泣き言を言っているのだ。少なくとも、侵蝕率130をターゲットとした命守のテーブルにおいては。
多少のミスや、無理があっても二倍振りで帰って来れるしね。


最後に
前(http://d.hatena.ne.jp/mihoshi/20060806)に書いた

なぜなら自律判定で2倍振りを行って帰ってきていないという状態は「素直にジャーム化して悲劇的なエンディングにしろ」とルールが主張しているからだ。経験点を全て放棄するということの意味は、ゲームのテーマを無視したことに対して「ちょっと考え直せよ」というメッセージである。

にはちょっと説明が足りないかも。
「ちょっと考え直せよ」は
「次からはもうちょっと考えてね」
といった意味で書いたつもり。


それと、こんなことを書いておきながらできていないことが結構ある。
まだまだだね。